部下との信頼関係を築く
人事の方とよく
「チームパフォーマンスを上げるために、上司と部下の信頼関係は不可欠だ」
というお話をします。
これには、マズローの欲求5段階の帰属・認知の欲求が深く関わっているのですが、
この欲求は、簡単に言うと
「仲間として認められる」「自分の事をよく見ていて欲しい、知って欲しい」
という欲求です。
実はこの欲求、人を問題行動や犯罪に駆り立てるくらい強いものなのです。
身近な例で言うと、暴走族の暴走行為や、若者が成人式で暴れる行為等がこれにあたります。
迷惑をかけたり、眉をひそめられる行為によって、自分の存在を周囲にアピール、
注目されたいという欲求がそこには存在しているんです。
ですから、バリバリの族仕様の車や舗装された道路等、絶好の条件が整っていたとしても、
無人島だったら暴走行為は多分しないと思います。眉をひそめる人がいませんから。
彼ら、彼女たちは、普段、家や学校や職場で周りの人に見ていてもらえない、
無視されていると感じているのかもしれません。
この欲求が、企業や組織内で満たされない時は、問題行動につながることがあります。
簡単に言うと上司を困らせるという行為です。
今は、情報拡散が速いですから、思わぬ深刻な事態に発展することもあります。
数年前、冷凍食品に農薬が混入されるという事件がありましたが、
この事件も上司を困らせようとした部下が起こしたというのが真相ということです。
つまり、今は、リーダーは部下との関係性に無関心でいると、企業の存続も危ぶまれるような
事態も起こりうる時代なんです。
ビジネスの世界で、この欲求について考えるとき
それは上司と部下の間の関係性、つまりそこに全幅の信頼感が有るか無いかが
大きく影響していると考えられます。
簡単に言うと、部下が上司に
自分の事を「わかってくれている」「信用してくれている」「見ていてくれる」
といった感情を持っているか、持っていないかということです。
では、その感情はどのようなことで
生まれるのか、あるいは損なわれるのか
どのような仕組みになっているのでしょうか
次回、それについてご紹介していきます。